売上を変えたいなら「やることリスト」より「やめることリスト」今の結果を作っている行動を手放す | 小さなサロン経営アドバイザー 渡辺マスヨ

目次

経営コラム:1人サロン経営支援の現場から

「今の結果に満足していない」。

経営者なら、多かれ少なかれ抱く感覚だと思います。

私自身、サロンを15年続けてきてなお、「こんなはずじゃない、もっとやれるはず」という思いが消えません。

こうしたとき、多くの人は「何か新しいことを始めよう」と考えます。

新しい集客法、新しいメニュー、新しいツール。

もちろん有効なこともありますが、私はこの順番に、ひとつ落とし穴があると考えています。

今回は、40代・50代の1人サロン経営者の方に向けて
「やることリスト」の前に「やめることリスト」をつくる、という発想をお伝えします。


今の結果は、これまでの行動の合計である

まず、シンプルな事実から確認します。

今の結果を作っているのは、これまで自分がやってきたことです。

売上も、客層も、リピート率も、すべては日々の行動の積み重ねの結果です。

だとすれば、結果を変えるために本当に必要なのは

「これまでの行動のうち、結果につながっていないもの・むしろ足を引っ張っているものを見つけて、やめること」です。

新しい行動を足すのは、その後で構いません。

むしろ、悪い行動を残したまま良い行動を足すと、効果が打ち消し合ってしまいます。

私は今、自分自身の「やめることリスト」を20個書き出す作業をしています。

20個やめれば、行動は確実に変わり、行動が変われば、結果は変わります。

潜在意識という、見えない操縦者

なぜ「やめること」がそれほど重要なのか。背景には、潜在意識の働きがあります。

人間の意識は、顕在意識が1、潜在意識が9ほどの割合だと言われます。

私たちの行動の大半を決めているのは、自覚できない潜在意識のほうです。

ここに、経営者が見落としがちな落とし穴があります。

頭では「売上を伸ばしたい」と思っていても、心の奥では別の声が働いていることがあるのです。

  • 「値上げしたら、お客様が離れてしまう」
  • 「私のような小さなサロンが、強気に出てはいけない」
  • 「忙しくなりすぎると、体がもたない」

こうした奥の声は、日々の言葉や行動の端々に、無意識ににじみ出ます。

そしてそれが、「変わりたいのに変われない」現実を静かに作り続けるのです。

サロン経営に表れる「潜在意識のクセ」

具体的には、次のような形で表面化します。

  • お客様につい「安くしておきますね」と言ってしまう
  • 「うちみたいな小さな店では」と枕詞をつけてしまう
  • うまくいかないと「立地が」「時代が」「あのお客様が」と、原因を自分の外に探してしまう
  • 提案や決断の場面で「でも」「そうは言っても」と、まず否定から入ってしまう

これらは意志が弱いのではなく
潜在意識のクセが行動に出たものです。

裏を返せば、この表に出た行動を変えることが、奥の声に働きかける唯一の入口でもあります。

心の奥は直接動かせなくても、行動は今日から変えられます。

「やめることリスト」の作り方

実務として、次の手順をおすすめします。

1. 20個を目標に、思いつくまま書き出す 

数を多めに設定するのがコツです。5個や10個だと当たり障りのないもので止まりますが、20個絞り出そうとすると、本当に効いている習慣まで掘り出せます。

2. 「口癖」「他責」「値付けの逃げ」を重点的に探す

  • 否定の口癖(「でも」「どうせ」「忙しくて」)
  • 他責の思考(うまくいかない原因を外に求める)
  • 値付けや提案から逃げる言動(安易な値引き、へりくだり) この3カテゴリーは、経営の結果に直結します。

3. やめる行動を「やる行動」に1つだけ言い換える 

「安くしておきますね、をやめる」→「正規料金をきちんと伝える」。やめるだけだと反動が出やすいので、代わりの小さな行動を1つ添えると定着します。

4. 期限を決める 

私は「年末までに違う結果を出す」と決めました。半年程度の区切りがあると、日々の行動に緊張感が生まれます。

まとめ——引き算から始める経営改善

売上や集客を変えたいとき、私たちはつい足し算で考えます。

しかし、今の結果を作っている行動を手放す「引き算」のほうが、根本的で、しかもお金がかかりません。

まずは紙とペンで

「最近やめたほうがいいと薄々感じていること」を3つ書き出すことから始めてみてください。


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この内容は、毎朝6:30配信のstand.fm「55歳すっぴん朝ラジオ」#151でお話ししています。 → stand.fmで聴く

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