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2026年7月7日、私のエステサロンは開業15周年を迎えました。
併設の美容室は16年目に入ります。
前日まで特別なことは何も考えていなかったのですが
当日はお客様のほうが周年を覚えていてくださり、お祝いの言葉やお心遣いをいただきました。
この出来事を通じて改めて感じたのは
「店が続いている」という事実そのものが、経営における最も雄弁な信頼の証だということです。
今回は、40代・50代で1人サロンを経営されている方に向けて
「続くサロン」と「続かないサロン」を分けるものは何か、15年の実体験からお伝えします。
周年というと、店側がキャンペーンやイベントを企画して盛り上げるもの、というイメージがあるかもしれません。
もちろん当店でも周年祭は行いますが、15年続けてみて実感するのは
本当の周年は「お客様が覚えていてくださる」ことで完成するということです。
お客様が開業日を覚えていてくださる。
「もう15年になるんですね」と声をかけてくださる。
これは偶然ではありません。
長い年月、同じお客様と関係を積み重ねてきた結果です。
私はこの関係性を「かかりつけサロン」と呼んでいます。
体調や髪の調子が変わったとき、人生の節目のとき、まず思い出してもらえる存在。
技術の提供者である以前に、その方の暮らしに寄り添う存在になれたとき、サロンは価格競争から抜け出し、選ばれ続けるようになります。
誤解のないようにお伝えすると、この15年は決して平坦ではありませんでした。
開業当初は借金を抱え、余裕のない時期が続きました。
40代は家庭の大きな目標(娘の進学)とサロン経営の両立に追われ、友人との付き合いも年賀状も一度手放して、目の前のことに集中するしかない数年間がありました。
それでも続けてこられたのは、特別な才能があったからではありません。
やめなかったからです。そして、やめずにいられたのは、通い続けてくださるお客様がいたからです。
1人サロンの経営は、孤独に感じる瞬間が多いものです。
しかし「続いている」という事実は、お客様が毎月、毎年、あなたを選び続けてくださった記録そのものです。
5年でも8年でも、続けてこられた方は、まずその事実を自分の実績として正しく認識してほしいと思います。
仏教に「諸行無常」という言葉があります。
すべてのものは移り変わり、一つとして同じ状態にとどまるものはない、という教えです。
これは経営にそのまま当てはまります。
15年前と同じメニュー、同じ集客方法、同じ客層のままで続けられたサロンを、私は知りません。
お客様も年齢を重ね、ライフスタイルが変わり、街も市場も変わっていきます。
「続いているサロン」は「変わらなかったサロン」ではなく、「変わり続けたサロン」です。
私自身、2,000名以上の個人経営者の方と面談してきた中で、行き詰まっている方に共通するのは
「昔うまくいったやり方を手放せない」ことでした。
逆に、長く愛されている方は、軸となる価値観は守りながら、提供の仕方を柔軟に変え続けています。
今あるものは永遠ではない——この事実は、不安の種ではなく、感謝と変化の原動力になります。
今日ご来店くださったお客様は、明日も当たり前に来てくださるとは限らない。
だからこそ、今日の一回を大切にする。その積み重ねだけが、10年後の周年をつくります。
周年は、売上の数字には表れない「信頼の残高」を確認できる日です。
もし次の周年が近いなら、大きなイベントでなくて構いません。
日頃の感謝をお客様に伝える小さな企画を、ひとつ考えてみてください。
周年を「店の記念日」から「お客様との記念日」に変えられたとき、あなたのサロンは、かかりつけサロンへの道を確実に進んでいます。
この内容は、毎朝6:30配信のstand.fm「55歳すっぴん朝ラジオ」#137でお話ししています。 →
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