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「ドパガキ」という言葉をご存じでしょうか。
ドーパミンと「ガキ(子ども)」を組み合わせたネットスラングで、2024年頃からSNSで使われるようになりました。
ショート動画や通知といった「すぐ手に入る刺激」に慣れすぎた状態を指す、少し自虐的な言葉です。
もともとは若い世代を指す言葉ですが、「ネットニュースやSNSをつい永遠に見てしまう大人にも刺さる」と言われています。
そして、1人サロンのオーナーのように、集客も施術も発信も一人でこなす経営者は、実はこの「ドーパミン依存」に陥りやすい立場にあります。
「気合いで自分を奮い立たせて乗り切る」働き方そのものが、ドーパミンに頼る構造だからです。
この記事では、2,000名以上の個人サロン経営者のご相談に応じてきた立場から、刺激で自分を奮い立たせる働き方の落とし穴と、そこから抜け出す具体的な方法を整理します。
幸せや意欲に関わる脳内物質のうち、ここでは2つを対比してみます。考え方を整理するための、おおまかな対比としてご覧ください。
| ドーパミン型(刺激) | エンドルフィン型(じわっとくる幸せ) | |
|---|---|---|
| きっかけ | 通知・SNS・気合い・短期目標 | 散歩・自然・没頭・感謝・予期せぬ出会い |
| 感じ方 | 一気に上がる・興奮する | ゆっくり湧く・満たされる |
| 持続性 | 短い。反動で落ちる | 長い。根っこに安心が残る |
| 続けると | 疲弊・燃え尽き・気分の波 | 動揺しにくくなる・人に振り回されにくい |
| 経営での例 | 「数字のために気合いで営業」 | 「好きな仕事だけに集中して結果が出る」 |
どちらが良い・悪いという話ではありません。
ただ、刺激(ドーパミン)だけを燃料に走り続けると、必ずどこかで息切れする。
これは、記録を出すために本番前にテンションを上げるスポーツ選手が、現役を長くは続けられないことと同じ構造です。
ドーパミンの大きな特徴は、反動があることです。
自分を必死に奮い立たせて気分を上げても、振り子のように、上げた分だけ反対側に落ちます。
平日に無理をして、休日はヘトヘトで動けない。
やる気が出る日と、どっと落ち込む日の波が激しい。
こうした状態が続くと、気分の落ち込みや燃え尽きにつながります。
さらに現代は、スマホがこの仕組みを加速させます。
SNSをスクロールしていると、たまに「面白いもの」に当たる。
すると脳が「ご褒美をもらえた」と感じ、またドーパミンが出る。
この報酬のループに入ると、指が止まらなくなり、自律神経まで乱れていきます。
1人サロンの経営者にとって、自律神経の乱れや気分の波は、接客の質・判断力・継続力に直結する経営リスクそのものです。
意志の力だけで「スマホを見ない」と決めても、報酬のループには勝てません。
だからこそ、仕組み(ルール)で物理的に刺激を断つことが有効です。
刺激で自分を奮い立たせるのではなく、ゆっくり湧いてくる幸せ(エンドルフィン)を味わう時間を、生活の中に意図的に増やします。
根っこに「幸せだ」という前提ができると、人は動揺しにくくなり、他人の評価に振り回されにくくなります。
これは経営者にとって、最も安定した意思決定の土台になります。
3つ以上当てはまったら、「ドーパミン疲れ」のサインかもしれません。
まずは「夜はスマホに触らない」という小さなルールを、ひとつ決めることから始めてみてください。
Q1. 「ドパガキ」とは何ですか?
A. ドーパミンと「ガキ」を合わせたネットスラングで、2024年頃からSNSで使われています。ショート動画や通知など、すぐ手に入る刺激に慣れすぎた状態を、やや自虐的に表した言葉です。医学的な診断名ではありません。
Q2. なぜ刺激で自分を奮い立たせる働き方が良くないのですか?
A. ドーパミンには反動があり、気分を上げた分だけ、後で落ち込みやすくなるためです。頑張り続けると心身が疲弊し、燃え尽きや気分の波につながります。
Q3. ドーパミンとエンドルフィンの違いは何ですか?
A. ドーパミンは刺激で一気に上がり、反動で落ちやすい脳内物質です。一方エンドルフィンは、散歩や没頭、感謝などでゆっくり湧き、根っこに安心が残る点が違います。
Q4. スマホがやめられません。どうすればいいですか?
A. 意志の力だけでなく「仕組み」で断つのが有効です。夜の一定時刻以降は触らない、寝室に持ち込まない、通知を絞る、といったルールを決めましょう。
Q5. 更年期と関係はありますか?
A. 更年期は自律神経やホルモンバランスが揺らぎやすい時期で、気分の波や睡眠の乱れを感じる方は少なくありません。この時期を、刺激に頼る働き方を見直すきっかけにする経営者も多くいます。気になる症状が続く場合は、医療機関にご相談ください。
Q6. 1人サロンの経営に、どう関係しますか?
A. 気分の波や自律神経の乱れは、接客・判断・継続力に直結します。
刺激に頼らず心身を安定させることは、長く選ばれ続けるサロンをつくる経営の土台になります。
この内容は、毎朝6:30配信のstand.fm「56歳すっぴん朝ラジオ」#250でお話ししています。 → stand.fmで聴く
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渡辺マスヨ(わたなべ ますよ)
1人サロン専門家/ぶっ飛びリブランディングプロデューサー。
愛知県で15年以上続くフェイススパ「きらりのこみち」を経営するかたわら、2,000名以上の個人サロン経営者の相談に応じてきた。
あいち産業振興機構のスタートアップ創業支援アドバイザーも務める。毎朝6:30にstand.fm「56歳すっぴん朝ラジオ」を配信中。