立ち止まって見渡すだけで、人生の選択肢が増える
55歳になって、ようやく
若い頃に言われた言葉の意味が、じわじわと染みてきています。
今日は「観察者の視点」というテーマで、川沿いの散歩中に気づいたことをお話しします。
目次
昨日の朝、川沿いをウォーキングしていると、鯉がじーっと水中で止まっていました。
しっぽも振らず、ピクリとも動かない。
「死んでいるのかな?」と思ってよく見ると、ちゃんと生きている。
気になって帰り道に調べてみたら、これがめちゃくちゃ面白かったんです。
水温が10℃以下になると川底でじっとして、4ヶ月近くほとんど餌も食べずに過ごす。
秋にしっかり食べて栄養を蓄え、冬はひたすら省エネモードで春を待つ。
冬眠などしない。川で生まれ海へ出て、4年かけてベーリング海まで泳ぎ、生まれた川に帰ってくる。
産卵したら一生を終える。動き続けて、命がけで帰ってくる。
同じ「魚」なのに、まったく逆の生き方ですよね。
どちらが正しいとか、どちらが偉いとか、そういう話じゃない。
この違いをちゃんと「観察できているか」、それが大事なんだと気づきました。
昔、私をめちゃくちゃ鍛えてくれた女上司(当時は「先生」と呼んでいました)に、 何度も言われた言葉があります。
「もっとよく観察しなさい。観察しなさい。」
当時は正直、「観察って何を?」という感じで、意味がよくわかりませんでした。
でも今思えば、私には「思い込んだら突進する」癖があって、周りが見えていなかったんだと思います。
「こうに違いない」と決めて猛進して、後から「あ、違った」ということもよくあった。
その上司が言いたかったのは
「まず止まって、冷静に周りを見渡しなさい」ということだったんでしょうね。
今頃になってようやくわかります。本当にありがとうって、今は思います。
一言で言うと、「一歩引いて見る」ということです。
介護の世界でも使われる言葉だそうで、些細な変化に毎日気づくためにも観察は欠かせない。
心理学・NLPを学んだときにも、「観察する」ことはとても強調されていました。
具体的には
自分が感情の中にいるとき——怒っているとき、悲しいとき、焦っているとき——
そのまま突っ込まずに、一歩引いてみることです。
「あ、今私すごく怒ってるな」
「今めちゃくちゃ焦ってるな」
これは感情をなくすことではありません。
感情に乗っ取られないこと。
心の中に、静かに周りから見ている自分をそっと置いておく、そんなイメージです。
お客様にも「鯉タイプ」と「鮭タイプ」がいます。
鯉タイプの方は、じっくり信頼を積み上げてから動く人。
急かすと逃げてしまう。待ってあげれば来てくれます。
鮭タイプの方は、ピンときたら即決。
背中をそっと押してあげれば自分で決められます。
どちらがいいお客様、ということではなく
「この人、今どっちかな?」という観察ができると、自然と接し方もコミュニケーションも変わってくる。
技術・施術と同じくらい、大切なことだと思います。
難しく考えなくていい。
川の鯉を見て「なんで動かないんだろう?」と不思議に思って調べる——それだけでいい。
日常のあちこちにある「あれ?」をどれだけ拾えるか。
それが毎日を豊かにして、物事を深く見る力を育てます。
止まってみる。見て動く。
それだけで、随分変わると思います。
今日も素敵な一日を。エンジョイ!🌿